会社や法人が自己破産した場合代表者に賠償責任は問われない?

会社が破産した場合、代表者や取締役などに対して賠償責任は問われるのでしょうか?会社破産した場合の代表者・取締役の損害賠償責任について考えてみましょう。

【自己破産とは】
自己破産とは、財産等を欠くために支払い時期が到来しても継続してすべての借金を支払うことができない状態のことを言います。これらの状態を裁判所に認めてもらい、法律上、借金の支払い義務を免れる制度です。
また、自己破産を利用できる人は、支払い不能であると認められる方、過去7年以内に免責を受けたことがない方です。

【自己破産した場合損害賠償から逃れられる?】
自己破産を申請して裁判所にそれが認められた場合は、損害賠償責任からも逃れられるのでしょうか?
破産法によると「免責許可の決定が確定した時は、破産者は破産権について、その責任を免れる。ただし次に挙げる請求権についてはこの限りではない」とあります。
免責されない債権については、以下のような場合は賠償責任を免れることは出来ません。
・単なる不法行為ではなく悪意による不法行為の場合は免れることはできません。ここでいう悪意とは、積極的な加害の意志という意味になります。
・破産者が故意または重過失により加えた人の生命または身体を害する不法行為に基づく賠償責任。

【会社破産の場合の第三者に対する損害賠償責任】
会社破産した場合には、債権者に対する責任が最も重くなりますが、会社が破産してしまった場合債権者は満足な債権の回収ができなくなります。
このような場合は、債権者から取締役への厳しい責任追及がある場合も珍しくありません。しかし、一般的に会社と取締役は委託契約関係にあり代表者を含む取締役などが、会社や債権などの損害賠償等の責任を負うことはありません。
破産した会社の取締役や代表者が損害賠償義務を負担する場合は、取締役の裁量権を逸脱するような善管注意義務・忠実義務違反があると言える場合に限られます。
また、債権者などの第三者に対して以下のようなことがあった場合は損害賠償責任を負うことがあります。
・取締役の職務執行に悪意または重過失があった場合
・計算書類、会計書類、営業報告書等に虚偽の記載があった場合
このような場合は取締役も損害賠償責任を問われることになります。

【まとめ】
会社破産をした場合、一般的には代表者、取締役が会社や債権者に損害賠償責任を負うことはありませんが、裁量権を逸脱するような不合理な職務執行により会社破産した場合や、取締役の職務執行に悪意または重過失があった場合、計算書類等に虚偽の記載があった場合は損害賠償を請求されますので、覚えておきましょう。

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