経営者として踏まえておきたい、ビジネス書との向き合い方

成功を望む経営者の目を、キャッチーなタイトルで引き付けるビジネス書。その一方で、読んでも意味はないという意見もしばしば耳にすることでしょう。自分に適した書物を見つけ出し、得られた情報を有効に活かすにはどうすればいいのか、考えていきたいと思います。

なぜたいていのビジネス書は無意味と見做されているのか

2000年代前後辺りから、成功を謳うビジネス書や自己啓発本といった類の書物がにわかに脚光を浴び始め、2020年代の現代にまで至っています。しかし他方では、そういったものを読んでも意味がない、という意見が囁かれる状況も垣間見えます。最後まで読了したとしても、書かれた内容を実践したとしても、一向に効果が現れない、というわけです。

役に立たない、という意見が目立つ要因としては、大多数のビジネス書が、筆者の主観や経験則のみに立脚して記されていることが考えられます。客観的データを度外視した主観のみに基づく主張では、現実性を反映しているとは言い難く、さほど実用性が望めません。また、筆者の経験がメインの内容となっている類も、筆者と読者とでは置かれている環境など諸条件が異なるため、同じ結果に至るとは言えないでしょう。

このように、筆者の主観と経験則に基づく系統のビジネス書および自己啓発本は、その効果がほとんど期待できないと言えます。加えて、巷に溢れるビジネス書の大多数は、そういった特徴を持つ書籍と捉えて、ほぼ差し支えありません。

一方、有名な実業家などの著作に関しては、その人物の物事の見方・考え方を知る上では有効です。しかし、それが文面通り読み手自身にも当てはまるとは限らないという点を踏まえて読むべきと言えます。単純に、同じように実践すれば同じように成功すると思い込まないことが肝要です。

より有効と言える実用書

ビジネス書は主に、自己啓発本と同じく、社会的成功や金儲けを実現するための心構えや姿勢など、極めて漠然とした事柄について、主観と経験則に即して書かれたものと捉えられます。そこでは、実際のビジネスに不可欠となる、業種別分野の知識やノウハウについてはとくに触れられていません。

実際の職業分野に関する専門的知識や実践的ノウハウについて扱われた書籍は、実用書に分類されます。経営者にとっての有用性としては、ビジネス書よりも実用書の方が遥かに高いと言えるでしょう。

着手している事業に関連した専門分野への理解を深める上で、実用書は有効なガイドブックとなります。また、経営そのものに関連する分野についても、実用書から実践的な手法が学べます。組織の管理運営に関するマネジメント・販売戦略の手法を意味するマーケティング・資金調達を指すファイナンスなど、経営に密接な分野に精通することは、経営者としてのスキル向上に繋がることでしょう。

実務に役立てるべく実用書を読む際には、注意点があります。それは、ただ単に読了して満足するだけでは、スキルとして何も身に付かないという点です。学んだ事柄について実際の業務でトライアル&エラーを繰り返し、そこから経験を得ることが重要と言えます。そうすることによって、書物を通して学んだ事柄が確かな実力として身に付いていくわけです。

まとめ

以上のように、ビジネス書に関する注意点と、ビジネス書以上に有効性のある実用書の扱い方について見てまいりました。

楽をしながら大きな成功を収めるといった類の文言が踊るビジネス書。それらに確実性があるのならば、世の中は成功者で溢れかえっているはずでしょう。しかしそうなっていないのが現実です。携わる事業や経営に関する分野について学習を重ね、自らの能力を一歩一歩着実に高めていくことが、現実的な取り組み方と言えます。

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